紙布(しふ)は、400年以上前から日本各地で織られてきた伝統織物です。
和紙を細く裁断し、撚りをかけて糸にし、丁寧に織り上げることで、
独特の風合いと通気性を持つ、やさしい布が生まれます。
津島織物は明治23年の創業以来、この技術を守り続け、昭和14年からは紙布壁紙の製造を本格的に開始しました。
現在では、全国でもわずか二社しか紙布壁紙を織る工場は残っていません。
希少な素材として、次世代へ受け継いでいくことが私たちの使命です。

紙から糸へ
命を吹き込む。

一本の紙糸からはじまる。

紙糸

紙布の始まりは、
一本の紙糸から。

和紙を細く裁断し、
一本ずつ丁寧に撚りをかけて糸にします。
撚りの強さや太さによって表情が変わり、
その後の風合いや質感を決める大切な工程です。
紙ならではの通気性と軽さを備え、
ここから紙布のやさしい表情が生まれていきます。

職人の技が
伝統を紡ぐ。

織る

息づく紙糸を織る。

撚られた紙糸を、昔ながらの織機で
ゆっくりと、丁寧に織り上げていきます。
職人の感覚と技が一筋ごとに込められ、
紙布は唯一無二の表情をまとっていきます。
完成した紙布は、呼吸する壁紙として
現代の空間にやさしい息づかいを届けます。

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